静けさと視線を整える、角地の平屋外構【神戸市 N015】
2026年4月21日
デザインから一言
“外からの視線はやわらかく遮りながら、家族の時間はひらかれている”——そんな心地よい距離感のある暮らしに寄り添う。道路より約1m高くなった角地のお土地。近隣のお住まいや、道を挟んだ遊歩道の階段からの視線が入りやすい環境にありました。私たちは「どこを、どの程度、どう隠すか」を見極めることから設計を始めました。ご家族が安心して過ごしながらも、外の気配や自然の心地よさはしっかり取り込めるように。視線と開放感、その両立を大切にした外構計画です。
■視線を整え、景色を取り込む配置計画
重厚感のあるシャーウッドの平屋。玄関は建物の角に配置されており、遊歩道からの視線が気になる位置にありました。そこで周りの借景を取り込み、閉じすぎないよう、角柱や樹木をバランスよく配置。完全に遮断するのではなく、やわらかく視線をコントロールすることで、お家の中からは外の緑や空の広がりを感じられる設計にしています。内と外がゆるやかにつながり、どこにいても心地よさを感じられる空間です。また、道路から玄関へと続く動線もこの配置計画と一体で考え、視線の抜けや広がりを感じながら自然と導かれるような流れをつくりました。
デザインポイント:視線を遮りすぎない“抜け感のある目隠し設計”。


■シンプルの中に自然が息づく外構デザイン
門柱やアプローチは、建物の印象に合わせたシンプルモダンで統一。平屋の軒天にぬくもりを感じる木目。建物の端から端まで一直線に伸びる黒の軒先は安定感をあたえてくれます。その軒先の黒を門柱や階段の蹴上にサシ色として取り入れることで空間全体を引き締め、お家と外構の一体感を生み出し凛とした表情を生み出します。その一方で、ロックガーデンや植栽を取り入れることで、空間にやわらかな表情をプラスしました。ブロックや擁壁による土留めはどうしても硬い印象になりがちですが、そこに自然の要素を重ねることで、無機質さを感じさせない外構へと。季節ごとの変化や自然の気配がやさしく溶け込み豊かな空間が広がります。
デザインポイント:素材のコントラストで魅せる“無機質×自然”のバランス設計。


■家族で育てる、余白のある庭
お施主様の理想とされる暮らしを体現した、大開口の窓。お家とお庭の暮らしの中にご家族との時間や豊かな生活を望まれ「どのように過ごしていきたいか」を大切にされている想いが伝わってきました。窓の前に広がる芝生の庭は、この住まいの大きな魅力のひとつ。完成された美しさではなく、「これから育てていく余白」が大切だと感じました。季節ごとに表情を変え、ご家族の手によって少しずつ育っていく庭。日々の暮らしの中で自然と関わりながら、お家とあわせ愛着が深まっていく居場所として過ごしたくなるそんなやさしい力を持ったお庭です。
デザインポイント:完成させすぎない“育てる庭”という設計思想。


■敷地条件を活かした、無駄のない空間づくり
建築の検討段階から外構のご相談をいただいたことで、建物の深基礎を有効に活用する計画が実現しました。駐輪場や駐車スペースも無理なく確保され、建築と外構が一体となることで、暮らしやすさがより高まっています。限られた敷地の中でも、無理なく、美しく、そして使いやすく。見た目の整いだけでなく、日々の使い勝手まで丁寧に整えた外構です。
デザインポイント:敷地条件を活かした“無駄のないゾーニング設計”。
■この場所だからこそ生まれた外構
その土地の条件、周囲の環境、そしてそこに住まうご家族の想い。それらが重なり合って、はじめて形になります。今回の外構もまた、この場所だからこそ生まれたもの。視線と向き合いながら、心地よさを丁寧に積み重ねた空間です。もし今、「視線が気になる」「でも開放感も大切にしたい」と感じているなら、ぜひ一度、お気軽にお話を聞かせてください。まずはイメージを共有するだけでも大丈夫です。きっと、ご家族にとってちょうどいい“心地よさ”が見つかります。