図面の中で、ご家族を何度も歩かせました【神戸市 N015】
2026年4月9日
■ 背筋が伸びた最初の一枚
最初に建築図面を拝見したとき、思わず背筋が伸びました。
落ち着いた色合いの平屋に、大きくとられた掃き出し窓。そして浮遊階段。建物は、上質な佇まいが美しい 積水ハウス のシャーウッドです。
完成度の高い住まいだからこそ、外構も無理に主張するのではなく、建物の魅力をそっと引き立てる存在でありたい。
その想いを胸に、建築との取り合いや納まりを丁寧に読み取りながら、設計を進めていきました。

パース

施工後
■ 高低差を活かしたお庭
お庭と大きな掃き出し窓が道路に面しており、二方向からの視線が気になる立地でした。
お庭で過ごす時間を楽しみたい一方で、外からの視線には配慮が必要です。
そこで、単に隠すのではなく「守りながら開く」という考え方を軸に計画しました。
敷地には高低差があるため、この段差を利用し、道路側からの視線は自然にやわらげつつ、室内側からは広がりを感じられる高さ構成としています。
また、目隠しは必要な部分に絞って配置することで、圧迫感を抑えながらも安心して過ごせるバランスを整えました。
敷地や近隣との関係、高低差を正確にCADへ落とし込み、線一本、1センチも曖昧にしない。
その確かな土台の上で、細部の納まりを整えています。

パース

施工後
■ 暮らしを図面の中で歩かせる
お庭はお子さまが安心して遊べるスペースを確保しながら、室内からの見守りがしやすい配置となるよう計画しました。
掃き出し窓からそのまま庭へ出られる導線を軸に、室内からお庭全体へ視線が届くよう配置を調整しています。
図面の中でご家族を何度も歩かせながら、「どこに立つとどう見えるか」「どの動きが無理なく使えるか」を一つひとつ確認していきました。
積水ハウス の住まいが持つ落ち着きや素材の美しさを、そのまま庭へとやさしくつなげること。
日常の中で無理なく使え、自然と外に出たくなるような心地よさを目指しています。

パース

施工後
■ 美しい緑のロックガーデンで癒し空間を
シャーウッドの佇まいに調和するよう、玄関まわりはロックガーデンを基調とした構成としました。
無機質になりがちな土留めをそのまま見せるのではなく、高低差を活かしてロックガーデンとして構成することで、石と植栽が自然に重なる空間へと整えています。
構造物を隠すのではなく、素材で包み込みながらやわらかく見せることを意識しました。
また、コストとのバランスにも配慮しながら、見せ場となる部分にはしっかりと素材感を持たせ、全体としての質感を損なわないよう整えています。
完成後、建物とお庭のバランスという意味でも、トータルでのデザイン性にご満足いただけました。
図面の中で何度も描き直し、積み重ねてきた判断が、ひとつのかたちとして実を結んだ瞬間でした。
外構は、ただつくるものではなく、暮らしを支える設計の積み重ねだと考えています。
見えない部分まで丁寧に整えることで、日々の安心や心地よさは確かなものになっていきます。
これからこの住まいで重ねられていく時間に、静かに寄り添い続ける外構となっていれば幸いです。

パース

施工後