調和の庭・トータルデザイン研究所

カーテンを開けて深呼吸!職人の技と花が咲き誇るお庭へリフォーム【猪名川町G022】

工事から一言

お隣のご両親のお住まいを取り壊し、広大な敷地を一体化させるという大きな節目にご相談をいただきました。
お家のどこにいても心が弾むような「可愛い外構」が今回のテーマです。

■職人の隠れた技!愛するお花たちが元気に育つ「見えない排水層」


ご家族が一番大切にされていたのが、リビングのカーテンを全開にして楽しめるイングリッシュガーデンの存在です。

ギャザリングの寄せ植え教室に通われるほど園芸が大好きな奥様のために、お花がのびのびと育つ素晴らしい環境を作ることが職人としての命題でした。

そこで私たちが一番こだわったのが、目には見えない「土の中の排水対策」です。

実はこの敷地、構造上どうしても植栽帯に向かって水が流れ込みやすい状態でした。このままでは根腐れを起こしてしまうため、私たちは植栽帯を通常よりも深く深く掘り下げ、土の中で排水対策を施し、水はけ抜群の改良土をたっぷりと客土しました。

見えない部分にも配慮し、手間暇を惜しまない手仕事こそが、美しい花々を未来へ咲かせ続ける職人のプライドです。

■下からの視線に惚れ込む!ヘリンボーン貼りが描く極上のレンガ風景

お庭の広大なバーベキュースペースには、大型タープをダイナミックに張れる広さを確保。

その一角に施したレンガ土間には、職人ならではの緻密な仕掛けが隠されています。

このお庭は、お客様が少し下がった場所から見上げる機会が多い敷地構造でした。どこから見ても美しいのは当たり前ですが、「あの下からの角度から見上げたとき、一番ときめく風景を作りたい」と考えた私たちは、レンガを魚の骨のように交互に組み合わせる「ヘリンボーン貼り」を採用。

遠近感と立体感が生まれ、完成後に下から眺めたときの美しさは、私たちの想像すら超える仕上がりとなりました。

■無機質を優しさに変える!4mのコンクリートに通わせたこだわり

お庭へと続く長さ約4m、幅約1mのコンクリート通路。ここをただ真っ平らに仕上げてしまっては、せっかくの可愛いイングリッシュガーデンの雰囲気が台無しになり、無機質な印象が勝ってしまいます。

そこで私たちは、中央部分を左右から約3cmほどふんわりともり上げた「かまぼこ状」に施工しました。ほんのわずかな曲面をつけることで、光の当たり方に柔らかなグラデーションが生まれ、コンクリート特有の硬さが消えてお庭全体の優しい空気にしっくりと馴染みます。手作業でしか生み出せない、職人の優しさが詰まった隠し味です。

■洗い出しとかき落としの融合!錆び色の石が織りなす素朴な癒しの立水栓

お花の水やりやバーベキュー後の片付けに大活躍する立水栓スペースには、自然の造形美を楽しむロックガーデンを隣接させました。

ここで使ったゴロタ石が味わい深い「錆び色」だったため、立水栓の壁にも同じ錆び色系のジャミ(細石)を絶妙な塩梅で混ぜ込んでいます。

さらにこの壁は、「洗い出し」と「かき落とし」という伝統的な2つの左官工法を組み合わせて作り上げた、世界にひとつだけの職人作品です。主張しすぎない素朴さと、手触りのある落ち着いた質感が、緑豊かなお庭に深い癒しの空間をもたらしてくれます。

広すぎるお土地だからこそ、敷地全体のトータルコーディネートが生き生きと輝きます。

大型タープの下でご親族が笑顔でバーベキューを楽しみ、奥様が手塩にかけて育てたお花が咲き誇る。

そんな温かい未来の情景を思い浮かべながら、心を込めて作らせていただきました。

このお庭が、これから先もご家族の笑顔が集まる最高の舞台であり続けますように