調和の庭・トータルデザイン研究所

芦屋の邸宅で始まる、新しい庭づくりの物語【芦屋市 L006】

設計から一言

芦屋市にお住まいのお客様から、外構工事のご相談をいただきました。静かな住宅街に建つ、凛とした佇まいの邸宅。門の前に立った瞬間、私たちは「このお家には、自然と調和する庭が似合う」と感じました。

お客様のお話を聞きながら敷地を歩くと、ふと頭に浮かんだのは「自然の川の流れ」のような排水計画でした。雨が降ったとき、水が無理なく静かに流れていく。人工的に排水するのではなく、まるで山の中の小さな川のように、やさしく水が導かれる庭。そんな景色を想像しながら、私たちは設計を考え始めました。


 

■自然の川をイメージした、やさしい排水計画

 

外構の設計で意外と大切なのが「水の流れ」です。大雨のときに水が溜まったり、勢いよく流れたりすると、せっかくの庭も心地よい空間にはなりません。

そこで私たちが考えたのは、自然の川のようにゆるやかに流れる排水計画です。高低差を丁寧に読み取り、水が静かに移動するラインをつくる。石の間をすり抜ける水の流れを想像しながら、敷地全体のバランスを整えていきました。

この考え方をお客様にお伝えするために、私たちはCADを使って立体的に表現しました。画面の中に現れたのは、まるで小さな自然の風景。 図面をご覧いただきながら、これから出来上がる庭のイメージを一緒に確認していく時間は、とても穏やかなひとときでした。

パース
施工後

 

■アプローチとロックガーデンがつくる、心地よい景色

 

そして、その水の流れの横を通るように計画したのが、玄関へ続くアプローチです。まっすぐではなく、少しだけ自然に曲線を描く道。歩くたびに視線が変わり、庭の表情が少しずつ見えてくるような設計にしました。

アプローチの横には、ロックガーデンを配置します。大小さまざまな石を組み合わせ、そこに低木やグリーンを添えることで、まるで山の中の風景の一部を切り取ったような空間になります。

石の隙間から見える植物、そして雨の日には静かに流れる水。そんな小さな自然の重なりが、毎日の帰宅の時間を少し特別なものにしてくれるはずです。

パース
施工後

 

■図面の向こうに広がる未来の景色

 

外構の図面は、ただの設計図ではありません。そこには「これからこの場所で流れる時間」が描かれています。

雨の日に静かに流れる水。
アプローチを歩くたびに感じる石の表情。
季節ごとに変わる植物の色。

こうして描いた庭は、いま実際の風景として芦屋の邸宅に完成しました。
自然の流れとロックガーデンが静かに調和し、玄関へ向かうアプローチにはやさしい時間が流れています。

これからこの庭が、お客様の毎日の暮らしの中で、ゆっくりと景色を育てていくことを私たちも楽しみにしています。