スタッフブログ

関西大阪万博で世界の広さを体感

広報部  わたあめ   

昨年7月に超早割でチケットを購入して、家族でずっと楽しみにしていた万博。

SNSの動画や写真を見て気分をわくわくが思いっきり高まったところで、ついに行ってきました!

神戸三田から車で尼崎駐車場まで行って、パーク・アンド・ライドの無料シャトルバスで夢洲へ。

ずらりと並んだ万国旗に、国旗大好きの娘は大喜び。
「マレーシアあった! ジャマイカもある!」と、覚えた国旗を指さしていました。

入場ゲート前の整理スタッフさんにいろいろな国の人が混じっているのが、万博らしくて印象的でした。

パーク・アンド・ライド組は優先レーンに案内され、あまり待つこともなく会場内へ。
パビリオンの予約時間までのんびりと散策しました。

大屋根リングとミャクミャク像に、わくわくそわそわ。

世界最大の木造建築としてギネス記録の認定を受けた大屋根リングは、想像以上に立派でした!

空気もひんやりとしていて、神社のような凛とした美しさを感じました。

オープン直後はまだ人が少なくて、どのパビリオンも「すぐ入れるよー」と呼び込みをしていました。

まずはオーストラリア館前のフードショップで、オーストラリアの映像を見ながら腹ごしらえ。

娘は大好物のフィッシュ&チップスを食べたがっていましたが、まだ揚げ物の準備ができていないとのことで、オージー・ミート・パイを私と半分こ。

ミートパイは、イギリスでもよく食べられているグレービーソース味。
娘はグレービーソースがすっかり気に入ったようで、近いうちに家でも作ることになりました。

主人はクロコダイルフィレロール(ワニ肉のサンド)に挑戦。

ワニ肉は、ツナとササミをMIXしたようなサッパリとした食べやすい感じで、とてもおいしかったです。
もうちょっとお手頃価格なら、私も食べたかったなぁ。

おなかを満たした後は、サウジアラビア館へ。
「サウジアラビアの街をそのまま持ってきたみたい」と聞いて気になっていたパビリオンです。

建物に入る前から、真っ白な天然石タイルが美しい異国の雰囲気にわくわくが高まります。

サウジアラビア館は、いくつもの建物が集まっているようなレイアウトになっていました。

特に素晴らしいのが、ステージのある中庭!
建物が絶妙に配置されていて、空とサウジアラビアの建物しか目に入らず、本当に外国にいるような気分になりました。

ステージでは、壺の絵付けが行われていました。

館内では、サウジアラビアの書道や、建材などに使われている天然石、マングローブが地球環境に与える影響のことなど、サウジアラビアの文化や取り組みがいろいろな角度から紹介されていました。

映画館のような大きなスクリーンでサウジアラビアの風景を見られる建物もあり、大迫力のパノラマ映像にしばらく見入りました。

続いては娘のリクエストで、SNSで見たダンスショーがかっこよかったアゼルバイジャン館へ。

ガイドブックには名前しか紹介されていなかったパビリオンですが、建物の美しさに驚きました。
スイスの建築設計事務所「Bellprat Partner」による設計だそうです。

水上でくるくる回っている大きな像は、アゼルバイジャンの踊りを表現しているのだとか。

建物の中はあまり広くなく、楽器や民族衣装など、アゼルバイジャンの文化がわかる展示が少しあるだけでした。

カフェにも入ってみましたが、アゼルバイジャンのスイーツは入荷しておらず日本のスイーツしかないとのことで、何も買わずに退店しました。

まだ時間があったので、大屋根リングの内側を散歩したり、各国のパビリオンの前で写真を撮ったり。

植栽をしっかり育てるために2023年12月から工事をしていたという静けさの森は、いい感じに植物が育っていて、近くを歩くだけで癒されました。

フィリピン館外壁のラタンベンチと、マレーシア館の外観。

ラタンベンチは、ひんやりとしていて気持ちよかったです。

全体的に、木をうまく使った建物が多いのが印象的でした。

そしていよいよ、2か月前予約で当選した住友館へ。

何千年も生きてきてもうすぐ命を終えようとしている巨木・マザーツリーの願いを受けて、風の妖精の力が宿ったランタンを手に広い森を探検して、森のあちこちで繰り広げられる数えきれないほどたくさんの「いのちの物語」を探し歩き、命の循環や自然の営みの雄大さを楽しく学ぶ……というような内容でした。

木と共に400年も歩んでこられた住友グループならではのパビリオンです。

娘には話の内容は少し難しかったと思いますが、ランタンを手にキラキラした目で森を探検していました。

父娘が顔を寄せ合って森の声に耳を傾けている様子。
私のお気に入りの一枚です。

どこに行けば良いかわからず人の後ろに並んでばかりだったため、あまり多くの物語は見られませんでしたが、ほら穴に住む狼とカラスのエピソードや、夜の森にキノコの胞子が舞って命が繋がっていくところなどを見ました。

ほら穴の中にあった深い深い池?を私がのぞき込んで、頭に水滴が落ちてきてびっくりしたのも良い思い出です……。

参加者全員で「いのちの物語」を集めた後は、シアタールームに入り、大迫力の映像とダンスで森の一生を見守りました。

シアターに入って霧が出てきた瞬間、娘が「森のにおいがする!」と呟いたのが印象的でした。
いつも三田の森で遊び回っている娘によると、「木と葉っぱと雨と土と虫のにおい」で、本物の森のにおいと同じだったそうです。すごい!

木が葉や花や実を育て、その葉や花の蜜や果実がたくさんの命を育み、命が尽きた動物や植物はキノコや菌や虫によって無駄なく分解され、また次の命へと繋がっていく……という循環を、素晴らしい映像と演出で見せていただき、胸がいっぱいになりました。

シアタールームの外に、さっき探検した森のジオラマを発見。

あまりの広さに「こんなに行けるところあったの!?」とびっくりしました。
私たちが探検したのは、森のごくごく一部だったようです……。

最後には、住友グループの地球環境や未来に関する取り組みを紹介するコーナーがありました。

数えきれないほどたくさんのキューブのひとつひとつに、大企業ならではの素晴らしい取り組みの数々が。
ひとつひとつをじっくり見る時間はありませんでしたが、素晴らしい企業なんだなということは伝わってきました。

住友館は大人気すぎてなかなか予約が取れないのが残念ですが、本当に素晴らしいパビリオンでした。
娘にこういった体験をひとつはさせてあげたかったので、夫の強運に感謝です。

うっすらと記憶にある、遠足で訪れた花博のパビリオンのすごいところを全部足して思い切り進化させたような、最高の体験でした。

お昼ごはんは、カナダ館でプーティーンをテイクアウト。
フレンチフライにグレービーソースやチーズをたっぷりかけた、カナダの名物料理だそうです。

娘はすっかりお気に入りになったグレービーソース味を、夫と私はお肉が乗ったものを注文しました。

大屋根リング下にはベンチがたくさんあり座る場所にはあまり困らないのですが、お昼どきはさすがに混んでいたので、持参した折り畳み椅子に座って、ベンチをテーブルがわりにして食べました。

夫はそのまま、「ほとんど並んでないからちょっと食べ物買ってくる」とコロンビア館へ。
私と娘は、広場のベンチに座ってのんびりしました。

コロンビア館のテイクアウトショップは、外から見た限りでは10人も並んでいないように見えましたが、結局夫が戻ってきたのは50分後。
夫いわく、「接客ペースが外国やった……」とのことです。

当日予約で取れたポーランド館の予約時間も過ぎてしまったので、あきらめて大屋根リングの下でゆっくり食べました。

子豚の中に米・野菜・スパイスを詰めて焼いたピラフ「レチョナ」と、もちもちチーズパンの「パンデボノ」、チーズケーキ。
どれもとてもおいしかったです。

急な雨で大屋根リング下が大混雑だった上、ベンチも半数ほどが雨に濡れて使えなかったので、邪魔にならない場所に折り畳み椅子を出して食べました。

天気予報には雨マークがなくて傘を持っていない人も多く、雨具を買えるコンビニなどもパビリオン並みに混んでいたので、あきらめて出口に向かう家族も多かったです。
我が家は娘と私が晴雨兼用の折り畳み傘を持っていたのと、家族全員のレインコートと帽子も持参していたので、そのまま万博を楽しむことにしました。

娘が外国のステージショーを見たがっていたので、フィリピンのショーに行ってみました。

ステージ前のテスト演奏の段階から雨に濡れながら見守りましたが、結局雨のため90分ほど延期に。
さすがにそんなに待てないので、ひとまずショーはあきらめました。

雨が弱くなった頃を見計らって、大屋根リングの上へ。

上から眺めるリング下の通路も綺麗。
雨のせいか、新築住宅のように爽やかな木のにおいがしました。

広い空の下に美しい建物が並んでいて人々が楽しそうに歩いているこの眺めが、とても好きです。

屋上まで緑化されて森にのまれたようなドイツ館が綺麗でした。
人気すぎて並ぶことすらできないのが残念。

タイ館は、ハーフサイズの建物を鏡を使って大きく見せているのがおもしろかったです。

リングの上を歩いていると、どこからか音楽が。
急いで行ってみたら、インドネシア館のステージでダンスショーをやっていました。

リングの上から見ている人たちにも手を振ってくれて、みんな大喜びでした。
陽気な音楽にゆるーい掛け声がとっても素敵で、ステージ前の観客も一緒に揺れながら「インド~、ネシアー!」と声を出していて楽しそうでした。

この、「歩いているとどこからか外国の音楽が聞こえてくる」というお祭り感を娘に体験させてあげたかったので、とても嬉しかったです。

万博会場は、植栽や屋上緑化や壁面緑化など、外構まわりでも気になるところだらけでした。

私が一番気になったのは、セルビア館の壁面緑化です。

弊社がお庭の壁面緑化工事をさせていただくときは、小さくな植物をぎゅっと集めたかわいい雰囲気に仕上がることが多いですが、セルビア館の大きな建物の壁全体を覆う迫力ある壁面緑化も素敵ですね。

夏を越して植物が育ったらもっとワイルドな雰囲気になりそうで、楽しみです。

大きな自然石がごろごろと積んであるロックガーデンでは、ベンチがわりに休憩する人がいたり、小さな子供がよじのぼって遊んだりしていました。

こちらも植物がもっと育てば、さらに素敵な雰囲気になりそう。
弊社のお庭工事でも大人気のロックガーデンがたくさんの人に愛されていて、嬉しかったです。

この日は家族全員病み上がりで体力がなく、大行列の人気パビリオンに並ぶ元気はありませんでした。
そこで、大きな建物の中にたくさんの国が展示会のようにブースを出している「コモンズ館」に行ってみました。

コモンズ館は、生活道具や工芸品をいくつか展示したり、その国の風景写真や動画を見せている国が多かったです。
独立した建物のパビリオンほどの見ごたえはありませんが、博物館好きなら楽しめるかも。

たくさんの国が一ヵ所に集まっているコモンズ館は、実はスタンプラリーの名所。
娘もスタンプパスポートを手にいろんなブースを回って、スタンプをたくさん集めました。

このスタンプパスポートは、現地で買うとそれだけで結構な時間並ぶので、事前に公式ネットショップで注文しておいてよかったです。

夕陽の綺麗な時間になると、みんな自然と大屋根リング上に集まります。

遮るもののない大屋根リングの上から見た大きな大きな夕暮れ空は、とにかく綺麗でした。
娘が大きくなってもこの景色を覚えていてくれると良いな。

夜の万博も、外国の街並みのようで本当に美しかったです。

ドイツの屋上緑化のライトアップと、海に映った月のようなオランダ館が特に印象的でした。

大屋根リングのライトアップも綺麗でした。
昼間は気づかなかったけど、リング上の花壇の中には光るお花のような照明も。かわいい!

この日は水上ショーがなかったので、ドローンショーだけ見て帰ることにしました。

ドローンショーを待っている間も、近くのチェコ館のステージで楽器のショーをやっていました。
その場で出会った別々の国の万博スタッフの男女が手を取り合って踊りはじめたのが、万博ならではという感じがして素敵でした。


ドローンショーは初めて見ましたが、1000機のドローンが立体的に形を変えて、樹木を育て花を咲かせて物語を紡いでいく様子は本当に素晴らしかったです。
たくさんの国の人たちが一斉に空を見上げて最後に「おおー!」と声を上げた瞬間に、世界との一体感を感じました。

朝9時に入場、21時半頃に退場して、歩いた距離は約13km、2万歩ぐらいのウォーキングになりました。

何度も通ったら健康的に痩せそうです。

私は今回の万博では、娘に「世界の広さを感じてほしい」と思っていました。

世界がとてもとても広いということを知っていれば、今いる場所だけが世界のすべてではないと知っていれば、もしもこの先の人生で生きづらさを感じる瞬間があったとしても、きっと乗り越えられると思うからです。

スタンプ目当てでいろんな国の展示を見たり、海外のスタッフさんと挨拶をしたりした経験が、少しでも娘の人生の糧になってくれるといいなと思います。

日ごろは娘と同レベルで言い合いをしている夫が、娘が眠った帰り道にぽつりと「これを見せてあげるのは親としての義務やと思った」と呟いたことにも感動しました。

感動もたくさんしたけどもっと見たいものもやりたいこともいっぱいあった万博、早くも2回目の予約をしてしまいました。

今しかない、親子で思い切り遊べる時間を、目いっぱい楽しみたいと思います。

【おまけ】

万博でいろんな国のごはんを食べることを楽しみにしていた夫ですが、万博グルメはとにかく並ぶしとにかく高くて、不完全燃焼。

そこで万博の翌日に、イオン西宮門戸店に今年5月にオープンしたばかりの、愛・地球博にも出店していて大人気だったというガンビア料理のお店に行きました!

コモンズ館で人気の「ガンビア弁当」は2500円でしたが、こちらなら1520円!

このためだけに高速に乗って出かけたのですが、なんと臨時休業?でした……。

がっかりしながら、隣のベトナム料理店へ。

お兄さんがとても優しくて、野菜嫌いの娘に「パクチー食べられる? レタスは? トマトは? お味噌汁のネギは?」とひとつずつ確認してくれて、娘でも食べやすいようにアレンジしてくれました。

娘が選んだのは、ベトナムの「牛肉ライス」。パクチー抜きレタス抜き、かわりにトマトつき。

娘はこの料理をとても気に入って、「ベトナム料理大好き!」と一人で全部食べました。
お茶もジャスミンのような香りがほのかにして、「このお茶好き!」と私の分まで飲みました。

私はフォーとバインミーのセット、夫はコムタンとバインミーのセットを注文。

おなかいっぱいで全部は食べられなかったけど、フォーもバインミーも生春巻きもすごく食べやすくておいしかったです。
ちなみに、お兄さんの言う「お味噌汁」は、ベトナムのスープのことだったみたいです。がんばって日本語にしてくれたんだろうなぁ……。

ガンビア料理は食べられなかったけど、このベトナム料理だけでもまた食べに行きたいぐらいおいしかったです。

夫が追加で頼んだインド料理店のチーズナンも、チーズが多すぎなくていくらでも食べられるおいしさでした。

万博がきっかけで子供も外国文化に興味を持ってくれて、楽しみが増えました!